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| この記事の要点 |
|
Target Point とタグの組み合わせとは
Target Point は Unreal Engine 5 が標準で用意する位置情報専用の軽量アクターです。見た目はビルボードのアイコンだけで、実行時には可視化されません。敵のスポーン地点、ウェイポイント、カメラの注視点など「ワールド座標を 1 点だけ保存しておきたい」場面で多用します。
レベル上に複数の Target Point を配置すると、それぞれを用途別に区別したいはずです。そこで活躍するのが Actor Tags。アクターに任意の文字列タグを付けておくと、ブループリント側で Get All Actors With Tag ノードを使って一発で対象だけを取り出せます。
1. Target Point にタグを設定する
- Place Actors パネルから Target Point をレベルにドラッグ&ドロップ
- 配置した Target Point を選択し Details パネルを開く
- Actor カテゴリ内の Tags セクションを展開
- +ボタンで要素を追加し、
EnemySpawnPlayerStartPatrolPointのような識別名を入力 - 用途ごとに複数の Target Point を配置し、それぞれ同じタグを付与する
1 つのアクターに複数タグを付けることもできます。「Boss かつ Outdoor」のように属性を重ねたい場合に便利です。
2. ブループリントでタグ付き Target Point を取得する
レベルブループリントまたは任意のアクター BP で次の流れを組みます。
- Event BeginPlay から処理を開始
- Get All Actors With Tag ノードを追加
Actor ClassにTargetPointを指定 (検索範囲を絞ると高速)Tagに取得したいタグ名 (例:EnemySpawn) を入力- 戻り値
Out Actorsが条件に一致したアクターの配列 - 必要に応じて配列から 1 つを選び、
Get Actor Locationで座標を取得
典型的なノード接続 (擬似コード)
Event BeginPlay
└─> Get All Actors With Tag
ActorClass = TargetPoint
Tag = "EnemySpawn"
└─> Promote to Variable: SpawnPoints (Array of Actor)
(以降の利用例)
SpawnPoints → Get (Random Integer in Range 0 .. LastIndex)
→ Get Actor Location
→ Spawn Actor From Class (Enemy_BP)
3. ランダムスポーンに応用する
取得した Target Point を 1 つ選んでスポーン地点に使う、典型的なランダム配置の例です。
変数: SpawnPoints (Array of Actor) ← BeginPlay でキャッシュ済み
Spawn Enemy:
Length(SpawnPoints) → LastIndex (Length - 1)
Random Integer in Range (0, LastIndex) → idx
SpawnPoints[idx] → Get Actor Location → SpawnLocation
Spawn Actor From Class
Class = Enemy_BP
SpawnTransform.Location = SpawnLocation
CollisionHandling = AdjustIfPossibleButAlwaysSpawn
4. Tag と Component Tags の違い
| 項目 | Actor Tags | Component Tags |
|---|---|---|
| 付与対象 | アクター本体 | 個々のコンポーネント |
| 取得ノード | Get All Actors With Tag | Get Components By Tag |
| 判定関数 | Actor Has Tag | Component Has Tag |
| 典型用途 | スポーン地点 / 種別判定 | 当たり判定の役割分け |
パフォーマンス上の注意
- Get All Actors With Tag は重い: 内部でレベルの全アクターを走査するため、Tick で毎フレーム呼ぶのは禁物
- BeginPlay などで 1 回だけ呼び、結果を変数にキャッシュする
- 動的にアクターが追加・削除される場合は、変化のタイミングで再取得する
Actor Classパラメータを指定して検索範囲をTargetPointに絞る
FAQ
Q: Target Point の代わりに Empty Actor + ArrowComponent でも良い?
A: 機能としては可能ですが、Target Point は1 点座標専用に最適化されており、エディタ上でも視認しやすい。位置だけが欲しいときは Target Point を使うのが定石です。
Q: タグの命名規則は?
A: チームで Spawn_Enemy Spawn_Item のように接頭辞を付けると衝突が減ります。空白や日本語は避けるのが無難。
Q: 取得結果が空配列のときの対策は?
A: Branch で Length > 0 を確認し、空ならフォールバック地点 (プレイヤー周辺など) を使うようにします。タグの綴り間違いも空配列の典型原因です。
関連 API と代替手段
| ノード / API | 用途 |
|---|---|
Get All Actors With Tag | タグでアクターを全レベル走査して取得 |
Get All Actors Of Class | クラス指定の全アクター取得 (タグなし) |
Get All Actors Of Class With Tag | クラスとタグの両方で絞り込み |
Actor Has Tag | 個別アクターのタグ判定 |
Component Tags + Get Components By Tag | コンポーネント単位のタグ管理 |
Gameplay Tags | 階層構造を持つ高機能タグシステム (大規模プロジェクト向け) |
Gameplay Tags との使い分け
シンプルな文字列 Actor Tag は手軽ですが、規模が大きくなるとタグの綴り間違いや一覧管理に苦労します。中規模以上のプロジェクトでは Gameplay Tags (Spawn.Enemy.Boss のようなドット階層) を採用すると、エディタの補完が効き、誤入力もコンパイル時に検出しやすくなります。
まとめ
Target Point に Actor Tag を付け、Get All Actors With Tag で取得するパターンは、UE5 のレベル設計でもっとも頻出するレシピの 1 つです。スポーン地点・パトロールポイント・カメラの注視点など、用途ごとにタグを付ければレベルデザイナーが BP を書き換えずに地点を増減できるため、データ駆動なレベル運用がしやすくなります。タグ取得は重い処理なのでBeginPlay で 1 回キャッシュするのが鉄則、これだけ守ればパフォーマンス上の問題はまず発生しません。
関連
- Sphere Reflection Capture — 反射キャプチャの基礎
- Get All Actors of Class — クラスでアクターを一括取得
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