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at コマンドの使い方 | 単発予約・atq・atrm の基本

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この記事の要点
  • at は「指定時刻に 1 回だけ」コマンドを実行する予約コマンド
  • cron が定期実行なのに対し at は単発の予約に特化
  • atq で予約一覧、atrm で取り消し
  • atd デーモンが動いていないと予約は実行されない
  • 入力はインタラクティブ、または -f で指定ファイルから読み込み

概要

at は「明日の 18 時に再起動」「30 分後にメンテ通知」のように、未来のある時刻に 1 回だけコマンドを走らせるためのコマンドです。cron が「定期」専用なのに対し、at は「単発予約」専用と覚えると役割分担が明確になります。多くのディストリビューションでは標準インストールに含まれないため apt install atyum install at でパッケージを追加し、systemctl enable --now atd でデーモンを起動する必要があります。

基本構文

at TIMESPEC
# コマンドを標準入力で複数行渡し、Ctrl+D で確定
echo "COMMAND" | at TIMESPEC
at -f FILE TIMESPEC

TIMESPEC には 10:30now + 5 minutestomorrow 09:002026-06-30midnightnoonteatime (= 16:00) などが指定可能です。

主要オプション

コマンド / オプション意味
at TIMESPEC標準入力からコマンドを受け取って予約
at -f FILE TIMESPECファイル内容を予約コマンドに
at -l / atq予約済みジョブ一覧
at -r ID / atrm ID予約を取り消す
at -c ID予約の中身を表示
at -m TIMESPEC完了時にメール通知
batch負荷が下がったタイミングで実行

実用例

# 5 分後にメッセージを wall で全員に流す
echo "wall "maintenance starting"" | at now + 5 minutes

# 明日 03:00 にバックアップスクリプト実行
at -f /usr/local/bin/backup.sh tomorrow 03:00

# 予約を確認
atq

# id=3 を取り消し
atrm 3

# 内容確認
at -c 3

関連コマンドとの比較・組み合わせ

定期実行の crontab (24533) と対をなすコマンドです。「1 回だけ」なら at、「繰り返し」なら cron か systemd timer と使い分けましょう。sleep 600 && command でも近いことはできますが、シェルを閉じると消えてしまうため永続予約には不向き。systemd ユーザでは systemd-run --on-active=10min /path/to/cmd で同等のことが可能で、ログも journalctl に残ります。

注意点・落とし穴

  • atd デーモンが必要: 多くのディストリで初期状態は無効。sudo systemctl enable --now atd をしないと予約しても実行されません。
  • 環境変数は予約時のものを保存: 予約した瞬間の環境変数を at が控えるため、後で別の値にしても予約には反映されません。
  • 標準出力はメール: 出力があると実行ユーザにメール送信。MTA が無い環境では sendmail エラーが /var/spool に積まれます。
  • 権限管理: /etc/at.allow/etc/at.deny で利用可能ユーザを制御。マルチユーザ環境では一般ユーザに使わせない設計も多い。
  • 時刻フォーマットの揺れ: 10:30 PM は通るが 22:30 も通る。組織の規約に合わせる。

関連リンク

cron との使い分け

at指定時刻に 1 回だけ実行するためのコマンドです。cron(定期実行)とは目的が異なり、メンテナンス予約・本番リリースの自動切替・夜間バッチの一発仕込みなどに使います。

# 5 分後に実行
echo "/usr/local/bin/restart.sh" | at now + 5 minutes

# 明日 9 時
at 9am tomorrow
# (プロンプト) /path/to/script.sh
# (Ctrl-D)

# 特定日時
at 14:30 2026-12-25

# 待機中のジョブ一覧
atq

# ジョブの中身を確認
at -c 3   # 3 番のジョブ

# キャンセル
atrm 3

有効化が必要: 多くのディストリで at パッケージは別途インストール、かつ systemctl enable --now atd でデーモン起動が必要です。/etc/at.allow/etc/at.deny で利用ユーザーも制限可能。

代替: 1 回限りなら systemd-run --on-active=5msystemd-run --on-calendar="2026-12-25 14:30" の方が systemd 統合で扱いやすいです。クラウド環境では Lambda + EventBridge ルールや CloudWatch の方が運用しやすいケースも多い。

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