| この記事の要点 |
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概要
alias は、長いコマンドや覚えにくいオプション付きコマンドに短い別名を付けて、対話シェルでの作業効率を上げるための仕組みです。シェル組み込みコマンドであり、ll で ls -lah、gs で git status のように使うのが定番です。
alias は単純な文字列置換のみで、引数を受け取って柔軟に処理する用途には向きません。引数を扱いたい場合や複雑なロジックを書きたい場合は、シェル関数 (function name() { ...; }) を使うのが定石です。
基本構文
alias # 現在定義されている alias を一覧表示
alias name="command args" # alias を定義
alias name # 特定 alias の定義を表示
unalias name # alias を削除
unalias -a # 全 alias を削除
# 例
alias ll="ls -lah --color=auto"
alias ..="cd .."
alias gs="git status"
alias grep="grep --color=auto"主要オプション
| コマンド | 意味 |
|---|---|
alias | 引数なし: 現在の alias 一覧を表示 |
alias name=... | 定義 |
unalias name | 削除 |
unalias -a | すべての alias を削除 |
\name または command name | alias を無視して元のコマンドを実行 |
実用例
1) よく使う ls の短縮
alias ll="ls -lah --color=auto"
alias la="ls -A --color=auto"
alias l="ls -CF --color=auto"2) 安全のための alias (確認付き)
alias rm="rm -i"
alias cp="cp -i"
alias mv="mv -i"
# rm -i は対話的に確認するので、誤削除を防げる3) git の短縮
alias gs="git status -sb"
alias gd="git diff"
alias gco="git checkout"
alias glog="git log --oneline --graph --decorate"4) alias を一時的に無効化
# 上で rm に -i を付けている状態で、確認なしに rm したいとき
\rm file.txt
# または
command rm file.txt
# または
/bin/rm file.txt5) 永続化
# ~/.bashrc または ~/.bash_aliases に追記
echo "alias ll=\"ls -lah\"" >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc関連コマンドとの比較・組み合わせ
シェル関数 は alias の上位互換で、引数を取れます。mkcd() { mkdir -p "$1" && cd "$1"; } のように書きます。複雑な処理が必要なら関数を選びます。
type コマンドを使えば、ある名前が alias / 関数 / 組み込み / 外部コマンドのどれかを判別できます (type ll → "ll is aliased to ..." と表示)。
which は外部コマンドのパスのみ表示する用途で、alias の判定には type の方が適しています。
注意点・落とし穴
- シェルスクリプト中では alias がデフォルトで展開されない。スクリプトには関数か明示的なコマンドを書くのが原則
- alias の中で別の alias を呼ぶときは、定義順や末尾スペースに注意 (末尾スペースを付けると、その次の単語も alias 展開対象)
alias rm="rm -i"に慣れると、対話確認のない環境 (cron, ssh 経由のリモート実行) で予期せぬ削除をする恐れがある- zsh と bash で alias の挙動 (グローバル alias など) が異なる
- alias 名がディレクトリ名やファイル名と衝突すると、混乱の元になる
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