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Linuxで特定ファイルを再帰的に削除|findコマンドの使い方と安全策

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この記事の要点
  • 特定のファイル名を再帰的に削除する基本形は find . -name "ファイル名" -type f -delete です。
  • 削除は取り消せないため、必ず先に同じ条件で一覧表示して対象を確認してから実行します。
  • -delete は GNU find(一般的な Linux)の機能で、移植性を重視するなら -exec rm {} + を使います。
  • ワイルドカード(*.tmp など)や階層の限定(-maxdepth)も同じ find で指定できます。

 

Linux で特定のフォルダとそのサブフォルダから「特定の名前のファイル」だけをまとめて消したいときは、find コマンドに -delete または -exec rm を組み合わせるのが基本です。最初に結論となる基本形を示し、続いて安全に実行するための手順、応用、コマンドの違いの順で解説します。

基本のコマンド

カレントディレクトリ(.)以下を再帰的にたどり、filename.txt という名前の通常ファイルをすべて削除する基本形は次のとおりです。

find . -name "filename.txt" -type f -delete

各部分の意味は次のとおりです。

  • . … 検索を始める起点ディレクトリ。/path/to/folder のように絶対パスでも指定できます。
  • -name "filename.txt" … 一致させるファイル名。スペースや記号を含む可能性があるため、引用符で囲むのが安全です。
  • -type f … 通常ファイルだけを対象にし、同名のディレクトリを誤って巻き込まないようにします。
  • -delete … 一致したものを削除します。

削除する前に必ず対象を確認する

注意:削除は取り消せません

-deleterm による削除はゴミ箱を経由せず、その場でファイルが消えます。元に戻すのは困難です。実行前に、削除オプションを外した同じ条件のコマンドで対象一覧を必ず確認してください。

まず -delete を付けずに実行し、どのファイルが対象になるかを目で確認します。

find . -name "filename.txt" -type f

表示された一覧が意図どおりであることを確認できたら、末尾に -delete を付けて実際に削除します。何が削除されたかをログとして残したい場合は、削除と同時にパスを表示する -print を併用すると安心です。

find . -name "filename.txt" -type f -print -delete

1 件ずつ確認しながら消したい場合は、rm -i(対話的削除)を使う方法もあります。各ファイルについて削除してよいかを問い合わせてくるため、誤削除を防げます。

find . -name "filename.txt" -type f -exec rm -i {} \;

-exec rm を使う方法

-delete ではなく rm コマンドを呼び出して削除することもできます。一致したファイルを rm に渡す書き方には 2 種類あり、挙動が異なります。

find . -name "filename.txt" -type f -exec rm {} +

末尾を + にすると、見つかったファイルをできるだけまとめて 1 回の rm に渡します。rm の起動回数が減るため、対象が大量にある場合は高速です。一方、末尾を \; にすると、ファイル 1 件ごとに rm を 1 回ずつ実行します。

find . -name "filename.txt" -type f -exec rm {} \;

通常は速い {} + を使えば十分です。なお ; はシェルにとって特別な意味を持つため、\; のようにバックスラッシュでエスケープするか、";" と引用符で囲む必要があります。

ワイルドカードで拡張子などをまとめて指定する

ファイル名の一部だけを指定したいときは、-name にワイルドカード(*)を使います。たとえば拡張子が .tmp のファイルをすべて削除するには次のようにします。

find . -name "*.tmp" -type f -delete

注意:ワイルドカードは必ず引用符で囲む

*.tmp を引用符で囲まないと、コマンドを実行する前にシェルがカレントディレクトリのファイル名に展開してしまい、find に意図しない引数が渡って想定外の結果になることがあります。-name "*.tmp" のように必ずダブルクオートで囲んでください

大文字小文字を区別せずに一致させたい場合は、-name の代わりに -iname を使います(READMEreadme の両方が対象になります)。

特定の階層だけに限定する

サブフォルダの奥まで再帰せず、たとえば直下と 2 階層目までだけを対象にしたいときは -maxdepth を使います。-maxdepth 1 なら起点ディレクトリ直下のみが対象です。

find . -maxdepth 2 -name "filename.txt" -type f -delete

ファイルではなくディレクトリごと消す場合との違い

ここまでは -type f で「ファイル」だけを対象にしてきました。これに対し、特定の名前のディレクトリを中身ごと消したい場合は考え方が変わります。

空のディレクトリだけを -delete で消すこともできますが、中身が入ったディレクトリは -delete では削除できません。中身ごと消すには -type d でディレクトリを探し、rm -r(再帰削除)を実行します。

find . -type d -name "cache" -exec rm -r {} +

注意:rm -r は中身を丸ごと消します

rm -r は指定したディレクトリの中身をすべて削除します。-type d を使うときも、まず -exec rm -r を外した find . -type d -name "cache" で対象ディレクトリを確認してから実行してください。絶対に rm -rf / のような誤操作をしないよう、パスとファイル名を二重にチェックすることをおすすめします。

-delete と -exec rm の比較

項目-delete-exec rm {} +-exec rm {} \;
書きやすさ最も短く読みやすいやや長いが標準的長い・低速
移植性GNU find 前提(Linux で一般的)POSIX 準拠で幅広く動作POSIX 準拠で幅広く動作
rm の起動回数内部処理(rm を呼ばない)まとめて少数回ファイル 1 件ごと
大量ファイル時の速度速い速い遅くなりやすい
rm のオプション使えない使える(-i など)使える(-i など)

迷ったら、Linux 上で手早く消すなら -delete、移植性や rm -i などのオプションが必要なら -exec rm {} + を選ぶとよいでしょう。

よくある質問

Q. 隠しファイル(ドットファイル)も削除されますか?

はい。find はファイル名の先頭がドット(.)でも区別なく検索します。find . -name ".gitkeep" -type f -delete のように名前を指定すれば、隠しファイルも対象になります。逆に隠しファイルを除外したい場合は、条件を追加して調整します。

Q. 特定の階層のファイルだけを消したいときは?

-maxdepth-mindepth で階層を絞り込めます。たとえば「直下は残し、サブフォルダ以下だけ」を対象にするなら find . -mindepth 2 -name "filename.txt" -type f -delete のように指定します。

Q. 大量のファイルを消すと遅いのですが、速くできますか?

1 件ごとに rm を起動する -exec rm {} \; は、件数が多いと遅くなります。-delete または -exec rm {} + に切り替えると、rm の起動回数が減って大幅に速くなります。さらに高速化したい場合は、find ... -print0 | xargs -0 rm のように xargs と組み合わせる方法もあります(ファイル名に空白や改行が含まれても安全に扱えるよう -print0-0 を使います)。

 

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