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more コマンド完全ガイド|古典ページャ・less との違い・最小構成での利用

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この記事の要点
  • more はファイルを 1 画面ずつ表示する古典ページャ。AT&T UNIX 由来の標準ツール
  • 機能は less の最小サブセット。後方スクロールができないなど制約が多い
  • Space で次のページ、Enter で 1 行進む、q で終了
  • busybox や minimal 環境では less がなく more だけのこともある
  • 現代 Linux では less へのシンボリックリンクになっている場合もある
  • man ページや簡易表示で軽量に動かしたいときに使う

概要

more は 1978 年に BSD UNIX に登場した、最も古典的なテキストページャです。POSIX 標準に含まれ、ほぼあらゆる Unix 系 OS に存在します。1980 年代後半に less が登場するまで標準ページャでしたが、現在は機能の少なさから less に置き換えられることが多いツールです。

とはいえ、組み込みシステム・busybox 環境・最小構成コンテナなど less が入っていない環境では more が頼りになります。また、シェルスクリプトでページ送りが必要なときに依存ライブラリの少なさから採用されることもあります。

基本構文

more [OPTIONS] FILE...

# パイプから
command | more

# 開始行を指定
more +50 file.txt

主要オプション

オプション説明
-dキー操作ヒントを表示
-s連続する空行を 1 行に圧縮
-u下線表示を抑制
+NN 行目から表示開始
+/patternpattern が現れる行から表示
-NUMNUM 行を 1 画面として表示
キー動作
Space1 画面進む
Enter1 行進む
b1 画面戻る (実装による)
/pattern検索
q終了
hヘルプ

実用例

# 1) ファイルを表示
more README.md

# 2) パイプ
ls -la /usr/bin | more

# 3) 50 行目から
more +50 changelog.txt

# 4) 特定パターン以降
more +/ERROR app.log

# 5) 連続空行を圧縮
more -s document.txt

# 6) 1 画面 5 行で表示
more -5 file.txt

関連コマンドとの比較・組み合わせ

機能moreless
前方スクロール
後方スクロール△ (実装による)
検索○ (前方)○ (前後)
tail -f モード×○ (+F)
カラー出力 (-R)×
サイズ小 (busybox 含む)
# 環境変数 PAGER を more に固定
export PAGER=more
man bash  # more で開かれる

注意点・落とし穴

  • BSD more と util-linux 系 more で機能差があり、後方スクロールの可否が異なる。
  • 最近の Linux では /usr/bin/more が less のラッパーになっていることがある。file で確認できる。
  • パイプから読み込んだ場合は一部キー (b など) が効かない。
  • 終端記号 (END) で停止せずプロンプトが返るのが less との分かりやすい違い。
  • 現代用途ではほぼ less に置き換えられているため、新規スクリプトでは less を推奨。

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