Get Socket Transformとは？

Unreal Engine 5（UE5）における「Get Socket Transform」ノードは、スケルタルメッシュやスタティックメッシュに設定されたソケットの位置・回転・スケール情報を取得するための便利な機能です。

このノードを使うことで、例えばキャラクターの手に武器をアタッチしたり、特定のソケットの位置にエフェクトを再生したりと、動的なオブジェクト配置を柔軟にコントロールできます。

ソケットとは？

ソケット（Socket）とは、スケルタルメッシュやスタティックメッシュ上に定義された任意の参照ポイントのことです。これは骨（ボーン）に対して設定されることが多く、「右手の先端」や「背中」などに配置されることがよくあります。

ソケットはSocket Manager（メッシュのアセットエディタ内）で追加・調整でき、その位置や回転を細かく設定することが可能です。

Get Socket Transformの使い方

「Get Socket Transform」ノードは、ブループリント内で使用され、以下のような入力を受け取ります。

• Target：ソケットを取得するメッシュコンポーネント
• Socket Name：取得したいソケットの名前
• Transform Space：取得するトランスフォームの空間（World or Local）

出力としては、指定したソケットの位置（Location）、回転（Rotation）、スケール（Scale）を含むTransform構造体が返ってきます。

実用例：武器を手にアタッチする

例えばキャラクターの右手に剣を持たせたい場合、以下のような手順で実装できます。

1. スケルタルメッシュの「hand_r」ボーンに「SwordSocket」を作成
2. ブループリント内で「Get Socket Transform」ノードを使用し、「SwordSocket」のワールド座標を取得
3. そのTransformを使って剣のアクターをスポーンし、位置・回転を一致させる

こうすることで、キャラクターの動きに正確に追従する武器表現が可能になります。

Transform Spaceの違い

「Get Socket Transform」では、取得するTransformの空間を指定する必要があります。

• World：ワールド座標系でのTransformを返す。他アクターとの整合性を取る場合に便利。
• Local：メッシュ自身のローカル座標系。アクター内部での相対位置を管理する場合に有効。

用途に応じて空間の指定を変えることで、より正確な動作が可能となります。

応用テクニック

「Get Socket Transform」は単に位置を取るだけではなく、以下のような応用も可能です。

• ソケットの向きを使ってエフェクトやビームを発射
• アニメーション中の特定タイミングでソケット位置を監視
• ソケット間の距離を測ってヒット判定の精度を向上

これらを活用することで、リアルでダイナミックなインタラクションを作り上げることができます。

まとめ

「Get Socket Transform」ノードは、UE5においてソケットを活用する上で必須の機能です。ソケットの正確な位置・回転情報を取得できることで、様々なアクションやエフェクトの起点として活用できます。

ぜひこのノードを使いこなして、より洗練されたゲーム表現を作り上げてください。