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Revitのパラメータ — 共有(GUID)/プロジェクト/グローバル/組込み(BuiltInParameter)の違いと連携

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Revit · 04

パラメータ — Revit 要素が持つ「属性」

壁の厚さもドアの幅もコメントも、Revit ではすべてパラメータです。ファミリ・プロジェクト・共有・グローバル・組込み — 種類ごとの違いと、連携での使い分けを整理します。

この記事の要点

  • パラメータは Revit 要素が持つ属性(値)。寸法・材質・コメントなどがすべてパラメータ
  • 主な種類は ファミリパラメータ・プロジェクトパラメータ・共有パラメータ・グローバルパラメータ・組込みパラメータ
  • 共有パラメータGUID で一意に識別され、集計表・タグ・外部連携で使える。連携で最重要
  • 組込みパラメータ(BuiltInParameter)は Revit があらかじめ用意した固定パラメータ。API で安定して参照できる

1パラメータとは

Revit のパラメータは、要素が持つ属性(プロパティ)です。壁の厚さ、ドアの幅、部材の材質、コメント、マーク番号など、モデルに含まれる情報はすべてパラメータとして保持されます。BIM が「属性を持った建物データベース」と呼ばれるのは、この豊富なパラメータがあるからです。集計・連携・自動化で扱う対象の大半は、このパラメータの読み書きになります。

パラメータには、前章で触れたタイプ/インスタンスというスコープの違いに加えて、「どう定義されたか」による種類の違いがあります。種類によって参照方法や、集計表・タグ・外部連携で使えるかどうかが変わるため、ここを正確に押さえることが重要です。

2パラメータの種類

種類定義の単位特徴・用途
ファミリパラメータ1 つのファミリ内そのファミリ内でのみ有効。形状の駆動などに使う。集計表・タグには出せない(共有パラメータと違う点)。
プロジェクトパラメータ1 つのプロジェクト内指定したカテゴリの要素に属性を追加。集計表には出せるが、そのプロジェクト限定でタグには使えない。
共有パラメータ外部ファイルで定義(GUID で一意)複数プロジェクト・ファミリで共通利用可。集計表・タグ・外部連携すべてで使える。
グローバルパラメータプロジェクト全体に 1 つの値プロジェクト内の寸法や値を一括制御。「全建具の有効高さを一括で持つ」など。
組込みパラメータ(BuiltInParameter)Revit があらかじめ定義幅・高さ・体積など標準で存在。API から列挙子で安定参照できる。

3共有パラメータが連携で重要な理由

共有パラメータ(Shared Parameter)は、Revit の外部にあるテキストファイル(共有パラメータファイル)で定義され、各パラメータが GUID(グローバル一意識別子)を持つのが最大の特徴です。この GUID により、プロジェクトやファミリをまたいでも「同じパラメータ」であると一意に識別できます。

共有パラメータが重要なのは、次のことが共有パラメータでしか(あるいは共有パラメータだと確実に)できないためです。

集計表に列として出す

プロジェクト/共有どちらも出せるが、共有なら複数プロジェクトで一貫する。

タグで図面に表示

タグ(注釈)で参照できる追加パラメータは共有パラメータが基本。

連携の安定キーにする

GUID が安定キーになり、IFC 書き出しや外部システム(積算・FM)との突き合わせに使える。

つまり、社内標準や連携の設計では「どの属性を共有パラメータとして GUID 管理するか」が肝になります。データの一貫性を担保するなら、まず共有パラメータの設計を確認するのが定石です。

4組込みパラメータ(BuiltInParameter)

組込みパラメータは、Revit が標準で各要素に持たせている固定のパラメータです。たとえば体積・面積・幅・高さ・コメントなどがあり、API では BuiltInParameter という列挙子(enum)で参照します。名前ベースで探すと言語設定や表記ゆれで取りこぼすことがあるため、API で確実に値を取りたいときは、この組込みパラメータの列挙子を使うのが安全です。要素からは element.get_Parameter(BuiltInParameter.xxx) のような形でアクセスします(API の詳細は別記事で扱います)。

5共有パラメータファイルの管理

共有パラメータは、Revit の外にあるテキスト形式の共有パラメータファイルに定義が保存されます。このファイルには、各パラメータの名前・データ型・GUID・グループ分けが記録されています。重要なのは、この定義ファイルが連携の「辞書」になるという点です。プロジェクトやファミリは、このファイルから共有パラメータを「取り込んで」使うため、同じ定義ファイルを参照していれば、別々のファイルでも GUID レベルで同じパラメータとして揃います。

○ 一元管理
社内標準として 1 つの共有パラメータファイルを参照すれば、GUID レベルで属性が揃い、集計・連携で突き合わせが効く。
△ バラバラ運用
担当者ごとに別ファイルや別 GUID で似た名前を乱立させると、見た目が同じでも別物として扱われ、突き合わせが効かない。

社内標準として共有パラメータファイルを一元管理することが、データ品質の土台になります。外部システムと突き合わせるキーを設計するときも、まずこの共有パラメータの管理状況を確認するのが定石です。

6グローバルパラメータ

グローバルパラメータは、プロジェクト全体で 1 つの値を持ち、複数の寸法やパラメータを一括で制御するための仕組みです。たとえば「全建具の有効高さ」を 1 つのグローバルパラメータで持ち、各建具のパラメータをそれに紐づければ、グローバルパラメータを変えるだけで一斉に更新できます。寸法どうしの関係(「この寸法は常にこの寸法の半分」など)を式で持たせることもでき、設計の意図(ルール)をモデルに組み込む手段として有用です。

7連携実装での見極め方

パラメータを扱うときは、「種類」「スコープ」「データ型」を意識すると事故が減ります。

種類
共有か、プロジェクトか、組込みか。書き込み可否や連携での扱いやすさが変わる。
スコープ
タイプか、インスタンスか。書き換えると全インスタンスに波及するかどうかが決まる。
データ型
長さ・面積・整数・文字列・Yes/No など。単位(内部単位)の扱いに注意。

これらの属性を集計・出力する代表的な機能が集計表です。パラメータが実際にどう表に集約されるかは スケジュール表(集計表) を参照してください。

適用範囲(同心円) 複数プロジェクト共通 プロジェクト ファミリ 1つの.rfa内 ファミリ そのファミリ内のみ。形状の駆動 プロジェクト 1プロジェクト内。集計表に出せる 共有 (GUID) 外部定義。集計表・タグ・連携で使用 グローバル プロジェクト全体に1つの値で一括制御
図: パラメータの適用範囲。ファミリ(最も狭い)→ プロジェクト → 共有(GUID で一意・複数プロジェクト共通、連携の鍵)。グローバルはプロジェクト全体を一括制御。

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