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建物の重さを地盤へ伝える、足元の仕組み
どんな建物も、最終的には自分の重さを地面(地盤)に伝えて立っています。その橋渡しをするのが基礎です。地盤の強さと建物の重さに合わせて、どんな基礎を選ぶのか。種類と、選定の前提になる地盤の考え方を整理します。
この記事の要点
- 基礎は荷重を地盤へ伝える部材で、大きく直接基礎と杭基礎に分かれる
- 直接基礎には独立基礎・布基礎・べた基礎があり、地盤の強さと建物規模で使い分ける
- 地盤が弱い場合は、深い固い層(支持層)まで杭を打つ杭基礎を使う
- GL(グラウンドレベル)は地盤面の基準で、基礎の深さや建物高さの起点になる
- 基礎の選定には地盤調査が前提となる
地盤の強さや建物の重さに合わせて適切な基礎を選ばないと、不同沈下(建物が部分的に沈んで傾くこと)などの問題が起きます。この記事は 構造・材料・設備 カテゴリの一部として、基礎の種類と、選定の前提になる地盤の考え方を、用語の理解を中心に整理します。具体的な支持力の計算には踏み込みません。
1直接基礎
比較的浅い位置にある地盤で建物を支える基礎です。地表に近いところに十分強い地盤がある場合に使えます。3つのタイプを見てみましょう。
- 柱ごとに独立した基礎を設ける
- 柱の足元にフーチング(底盤)を置く
- 地盤が良好で荷重が点で集中する場合
- 壁や柱の下に帯状に連続させる
- 断面が逆T字
- 木造住宅などで広く使われる
- 建物の底面全体を1枚の鉄筋コンクリート板で支える
- 荷重を面で分散でき不同沈下に強い
- 軟弱地盤や住宅で多い
べた基礎は底面全体で荷重を受けるため、地盤への単位面積あたりの負担が小さくなり、不同沈下に強いのが利点です。床下全面がコンクリートで覆われるため、地面からの湿気やシロアリの侵入を抑える効果も期待できます。布基礎は使うコンクリート量が少なく経済的ですが、地盤や建物の重さによってはべた基礎が選ばれます。独立基礎は柱の下に点在させる形で、地盤が良好な場合に経済的です。
2杭基礎
地表付近の地盤が軟弱で直接基礎では支えきれない場合、深い位置にある固い地盤(支持層)まで杭を打ち込み、その杭を介して荷重を伝えるのが杭基礎です。荷重の支え方によって2つに分けられます。
杭の先端を固い支持層まで届かせ、その先端で荷重を受け止める。
杭の側面と周囲の土との摩擦力で荷重を支える。支持層が非常に深いときなどに用いる。
杭の材料・工法には、鋼管杭・既製コンクリート杭(工場で作った杭を打ち込む)・場所打ちコンクリート杭(現地で穴を掘りコンクリートを流し込む)などがあり、地盤条件や建物規模に応じて選ばれます。
3地盤と支持層、そして地盤調査
支持層とは、建物の荷重を確実に受け止められる固い地層のことです。地盤の強さや支持層の深さは、建物を建てる前の地盤調査で把握します。
地中をくり抜いて地層を直接確認する。深い地盤や大規模建物で用いる。
住宅でよく使われる、比較的簡易な調査。
この調査結果をもとに、直接基礎で足りるのか、杭基礎が必要なのかを判断します。地盤が弱いまま直接基礎にすると沈下や傾きの原因になるため、調査は基礎選定の必須の前提です。地盤が軟弱な場合は、基礎の前段として地盤改良(地盤を固める処置)を行うこともあります。
4GLと基礎まわりの関連用語
GL は Ground Level の略で、建物が建つ地盤面の高さの基準を指します。基礎の根入れ深さ(地中に埋まる深さ)や、建物の各階の高さは、このGLを起点に決められます。図面では「GL+500」のように、GLから上下方向に何ミリの位置かで高さが表記されます。各階の床の高さを示す FL(フロアレベル)などの基準もあります。基礎を理解するうえで、合わせて押さえておきたい用語を整理します。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 根入れ深さ | 基礎の底が地中に埋まっている深さ。凍結や乾燥の影響を受けにくい深さまで入れる |
| 地中梁 | 基礎どうしや独立基礎の柱脚を地中でつなぐ梁。建物全体を一体化させ不同沈下を抑える |
| 地盤改良 | 軟弱な地盤を固めて支持力を高める処置。セメント系の材料を混ぜる方法などがある |
| 支持力 | 地盤が荷重を受け止められる能力。地盤調査で確認し、建物の重さと照らし合わせる |
これらは基礎の図面やBIMモデルでも頻繁に登場する語で、意味を押さえておくとデータの読み取りがスムーズになります。
基礎とBIM
BIM(Revit)では、独立基礎・布基礎・べた基礎・杭がそれぞれ構造部材のオブジェクトとして扱われ、寸法や材質、配置高さ(GLや階の基準からの位置)の情報を持ちます。これにより基礎のコンクリート体積や杭の本数・長さなどを集計でき、数量データとして扱えます。基礎の種類と用語を理解しておくと、こうしたデータの分類や集計を正しく読み解けます。
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