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この記事の要点
- ARCHICAD で矢印 / 注記の先端を「線と線の交点」に正確に合わせるには Intelligent References (インテリジェント参照線) と 特殊スナップ ポイントを組合せる
- 基本は カーソルを 1 本目の線に近づけてホバー → 一旦離れる → 2 本目の線に近づけてホバー → 自動的に交点候補 (X マーク) が表示される
- Smart Cursor がチェックマークから X マーク (交点) に変わったタイミングでクリックすれば正確配置
- Snap Guides (スナップ ガイド) を表示すると、線の延長線上 / 垂直 / 平行ガイドにも吸着、寸法線・注釈の自動整列が可能
- AC 27 以降は Magic Wand / Smart Snap Points の挙動が向上、Revit の交点スナップとは振る舞いが異なる
1ARCHICAD の交点スナップの仕組み
ARCHICAD では、線・壁・寸法線・注釈などのエッジに対し、Special Snap Points (特殊スナップ ポイント) と Intelligent References (インテリジェント参照線) という 2 つの強力な吸着機能があります。これらを使えば、矢印や寸法、注記の先端を 2 本の線の交点にピクセル単位で正確に合わせることができます。
2基本: 2 本の線の交点に矢印を配置
- ツールバーから 矢印ツール (Arrow / Label) または注釈ツールを選択
- マウスカーソルを 1 本目の線に近づける → Smart Cursor が線アイコンに
- ホバー (ハイライト) させたまま一旦カーソルを離す → 線が薄い青のハイライトで記憶される
- 2 本目の線に近づける → 同様にハイライト
- 2 本のハイライト交点付近にカーソルを動かす → Smart Cursor が X マーク (交点) に変化
- その瞬間にクリック → 交点に正確配置
慣れると 2 秒で確実に交点に乗せられます。コツは「線をホバーして覚えさせる → 別の線をホバー → 交点表示」の三段階。
3Smart Cursor の見分け方
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| ○ (空白) | 何もない場所 |
| + (チェック) | 線・エッジ上 (任意の位置にスナップ) |
| ● (黒丸) | 頂点 / 端点 |
| X (×印) | 交点。2 本の線の交差点 |
| ▽ (三角) | 中点 |
| □ (四角) | 等分点 / 中央 |
| ◇ (ひし形) | 垂線の足 |
クリック前に必ず Smart Cursor の表示を確認すれば、意図しない位置にずれることを防げます。
4特殊スナップ ポイントの有効化
もし交点に吸着しない場合、設定で無効化されている可能性があります:
- 表示 (View) → スナップ オプション (Snap Options)
- または画面下端のステータスバーのスナップ アイコンをクリック
- 以下にチェック:
- Intersection (交点) ★
- Endpoint (端点)
- Midpoint (中点)
- Center (中心)
- Perpendicular (垂線の足)
Snap Range (スナップ感度) もここで調整できます。近すぎず遠すぎずに。10〜15 pixel が標準。
5Intelligent References (参照線)
線をホバーすると水色 / 緑色のガイドラインが一時的に表示されます。これは:
- 水色: 線の延長線、平行線、垂直線
- 緑色: 角度ガイド (45°, 90°, 135° 等)
- オレンジ: 距離ガイド (元のオブジェクトから等距離)
これらのガイドの交点も「交点」として認識され、Smart Cursor が X マークに変わります。無いはずの「延長線上の交点」にも正確配置できる強力な機能です。
6応用: 寸法線を交点に合わせる
- 寸法線ツール (Dimension) を選択
- 1 本目の壁の端点をクリック (Smart Cursor が ● に変わったとき)
- 2 本目の壁にホバー → ホバーを残したまま、別の補助線にホバー
- 交点 X が表示 → クリック
- 寸法線の位置を指定して確定
7応用: 角度のついた 2 つの壁の交点
2 つの壁の中心線が物理的に交差していなくても、延長線上の交点を取れます:
- 壁 1 にホバー → 延長線 (水色) が一時表示
- 壁 2 にホバー → 延長線 (水色) が一時表示
- 両者の延長線の交点に Smart Cursor X が表示
- クリック → 配置
8注釈 (Label / Text) の矢印先端を交点に
1. ツールバー → Label ツール
2. Label 設定 (Settings) で:
- Pointer Type: Arrow
- Pointer Style: お好み
3. 矢印の先端 (Pointer Start) を交点でクリック
4. テキスト配置位置 (Text Position) をクリック
5. テキスト入力 → Enter
矢印は配置後も:
- 先端のホットスポットをドラッグで再配置
- 別のエレメントにスナップ可能 (Intelligent Reference 効く)
9ショートカット早見表
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Space (作図中) | Magic Wand: クリックした輪郭をなぞる |
| X | X 軸固定 |
| Y | Y 軸固定 |
| D | 距離指定入力 |
| A | 角度指定入力 |
| Shift (作図中) | 直交固定 (0/45/90/135° に吸着) |
| Q | Snap Guides 一時表示切替 |
| Alt + クリック | Pickup: 既存オブジェクトの設定を取得 |
10吸着しない / 思い通りに動かないとき
| 症状 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 交点に吸着しない | Special Snap → Intersection が OFF | 表示 → スナップ オプションで有効化 |
| Intelligent Reference が出ない | 機能が無効 | View メニュー → Snap Guides をON |
| X マーク出ても少しずれる | クリック前にカーソルが動いた | マウスを止めて Smart Cursor 表示確定後にクリック |
| 近い 2 線で別の点を拾ってしまう | Snap Range が広すぎる | Snap Range を 8〜12 pixel に縮小 |
| Magic Wand が反応しない | 輪郭が閉じていない | 線を結合 or Trim で閉じる |
| ホバーしても線がハイライトされない | レイヤーがロック | レイヤー設定でロック解除 |
11AC 27 / 28 の新機能
ARCHICAD 27 以降、スナップ周りで以下が改善されました:
- Snap Reference 表示の明瞭化 — どの線が記憶されているか視覚的にわかりやすく
- マルチエッジ ホバー — 同時に複数線を「覚える」ことが可能
- Tracker (作図中の数値入力ボックス) の精度向上
- クラシック / 高速モード切替 — 重い 3D ビューでスナップが遅くなる場合は高速モードに
12Revit の交点スナップとの違い
| 項目 | ARCHICAD | Revit |
|---|---|---|
| 交点スナップ呼出し | ホバーで自動 | SI (Snap Intersection) コマンド or 設定 |
| 延長線スナップ | Intelligent References で自動 | Snap Override で都度指定 |
| Smart Cursor 表示 | X / ● / ▽ など豊富 | Snap Symbol が限定的 |
| 距離入力 | D キー + 数値 | 数値入力でその場確定 |
| 軸固定 | X / Y キー | Shift |
13FAQ
Q: 3D ビューでも交点スナップは効く?
A: 効きます。ただし複雑な 3D では Snap Range の調整が重要です。表示 → Snap Options で 3D 専用設定もあります。
Q: 大量のオブジェクトがあって、別の点を拾ってしまう
A: 不要なレイヤーを一時的にロック / 非表示にし、対象オブジェクトのみアクティブな状態にしてから操作してください。
Q: 矢印を後から動かすときも交点に吸着する?
A: します。矢印のホットスポット (青い点) をドラッグ中も Smart Cursor が交点を検出します。
Q: 寸法線を交点ベースで自動配置する一括コマンドは?
A: Dimensioning Preferences で「Associative Dimensions」を有効化し、Auto Dimension コマンドで一括配置できます。マウス操作不要で交点・端点を検出します。
Q: Magic Wand と Intelligent References の違い
A: Magic Wand は「閉じた輪郭をなぞる」コマンド、Intelligent References は「補助線・延長線を一時表示する仕組み」。役割が異なります。両方併用すると最強です。
14📸 参考画像
※ 旧バージョンから引き継いだ参考画像です。手順・図解の補助としてご覧ください。


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