5.

UE5 Blueprint Access None(プロパティ読み取り)エラーの原因と対処(IsValid/Cast)

編集
この記事の要点
  • Access None = Blueprint 変数または参照が None(null)なのに読みに行った警告/エラー
  • 原因 1: 変数が未初期化(Set されていない)
  • 原因 2: 参照先 Actor がDestroy された/レベル切替で消えた
  • 原因 3: Cast To が失敗して None を返したのに、後段でその値を使った
  • 対処: IsValid ノードで分岐/Cast Failed ピンを処理/取得タイミングを BeginPlay より後ろに

エラー文面

Blueprint Runtime Error: "Accessed None trying to read property MyActor".
Blueprint:  BP_PlayerHUD  Function:  Execute Ubergraph BP Player HUD  Graph:  EventGraph
Node:  Get Health

ブループリント ランタイム エラー:
"プロパティ MyActor の読み取りを試行するためのアクセスはありません"
ブループリント: BP_PlayerHUD  関数: ...  ノード: Get Health

このメッセージは、Blueprint 内のオブジェクト参照変数が None(空)のまま、メンバ関数や変数アクセスに使われたときに出ます。多くの場合警告(Output Log にのみ表示)ですが、後続処理がクラッシュにつながることがあります。

主な原因 5 パターン

原因典型ケース解決
変数が未初期化SpawnActor したつもりで戻り値を保存していないSet ノードで代入
取得タイミングが早いBeginPlay で Player Controller が未生成BeginPlay → Delay 0.1s / OnPossessed
参照先が Destroy 済敵を Destroy したあと HUD が参照IsValid 分岐
Cast To 失敗別クラスを Cast → 戻り NoneCast Failed ピン処理
レベル切替で参照ロストレベル間で Actor 参照を持ち越しGameInstance 経由で再取得

対処1: IsValid で分岐

もっとも一般的な対処です。IsValid ノードは Actor が生存している(None でも Pending Kill でもない)ことを確認します。

[EventGraph]
Tick
  ↓
Is Valid? (TargetActor)
  ├ Valid    → Get TargetActor → Get Health → Set UI
  └ NotValid → 何もしない or 再取得

対処2: Cast Failed を必ず処理

Cast To は型が違うと None を返します。Success/Failed の 2 つの出力ピンが用意されているので、Failed 側も配線してください。

Get Player Controller
  ↓
Cast To BP_MyController
  ├ Success → ...
  └ Cast Failed → Print "Wrong controller class"
                    (ここを未配線にすると Access None が連鎖)

対処3: 取得タイミングをずらす

BeginPlayGet Player Pawn しても、Possess 前だと None が返ることがあります。

NG: BeginPlay → Get Player Pawn → Cast → ...
(タイミングによって Pawn 未割当)

OK1: BeginPlay → Delay 0.2 → Get Player Pawn → Cast
OK2: PlayerController の OnPossess イベントで取得
OK3: Pawn 側の BeginPlay で発信、HUD 側が Bind して受信

対処4: 参照を Weak でなくしっかり保持

SpawnActor の戻り値を捨てると、後で取れません。Promote to Variable ですぐ変数化する癖をつけましょう。

NG:
  Spawn Actor From Class (BP_Enemy)
    (戻り値ピンを未接続)
  ...
  どこからともなく GetEnemy → None

OK:
  Spawn Actor From Class (BP_Enemy)
    → Promote to Variable "SpawnedEnemy"
  以降は SpawnedEnemy を使う

対処5: レベル切替で持ち越したい

レベルが切り替わると、レベル内 Actor は全て Destroy されます。持ち越したいデータは GameInstance に置き、IDで再 Spawn して参照を貼り直してください。

警告 → エラー昇格で早期発見

Access None は既定では Warningで見落としやすいので、開発中は Error 昇格させると早く気付けます。

Editor Preferences → Blueprint Editor → Compiler
  「Blueprint Warning Behavior」または「Access None」を「Error」に昇格

または Project Settings → Engine → General Settings → Blueprint Warnings

Verbose Log で詳細特定

Output Log の表示設定で:
  - Filter: Categories → Blueprint Runtime にチェック
  - Verbosity → Verbose

ログに以下のように具体的ノードと関数名が出る:
  LogBlueprintUserMessages: [BP_PlayerHUD_C_0] Accessed None trying to read property MyActor
  Function: ...  Node: Get Health

C++ で書く場合の対応

// UE C++ では nullptr チェックが基本
if (IsValid(TargetActor))
{
    int32 hp = TargetActor->GetHealth();
}

// または UPROPERTY で TWeakObjectPtr
UPROPERTY() TWeakObjectPtr<AActor> WeakTarget;

if (AActor* t = WeakTarget.Get())
{
    // 生存しているときのみ
}

Access None を未然に防ぐ設計原則

  • 「取りに行く」より「渡される」: 自身を Find するより、生成側が参照を渡してくる設計に
  • Spawn 直後に Promote to Variable
  • Cast To は必ず Failed ピンを処理。空配線禁止
  • OnPossessed / OnPlayerJoined 等のイベントを待ってから取得
  • Destroy したら参照を None に Set する関数を用意

FAQ

Q: Output Log に出るが動いている。無視して良い?
A: 厳密にはバグの予兆です。たまたま続行されているだけで、別環境やレベル切替で落ちます。IsValid を入れて潰してください。

Q: Get Player Character の戻り値が None
A: BeginPlay より前か、Player Controller の Possess 前です。少し Delay を挟むか、OnPossessed イベントで取得してください。

Q: パッケージ化済ビルドで落ちる
A: Editor だと None で続行する処理が、Shipping ビルドではクラッシュすることがあります。Editor 警告は全て潰してからパッケージ化を。

編集
Post Share
子ページ

子ページはありません

同階層のページ
  1. SetInputMode_UIOnlyは、'PlayerController'ターゲットとして有効なプレイヤーコントローラーを想定しています
  2. 無限ループが検出されました
  3. ~は表示されるブループリント(BlueprintReadOnlyまたはBlueprintReadWrite)ではありません。これは将来のリリースでエラーとなるため、マークアップを修正するかアクセスを停止してください。
  4. 古いHLODアクタを検出、HLODをリビルドする必要があります
  5. ブループリントランタイム エラー: "プロパティ ~ の読み取りを試行するためのアクセスはありません"
  6. 「AI Move To」が「Aborted」で失敗
  7. 「AI Move To」が「Blocked」で失敗

最近更新/作成されたページ