2.

UTP ケーブル徹底解説|CAT5/6/6a/7/8 比較・速度・PoE・RJ-45 ピン配列

編集
この記事の要点
  • UTP (Unshielded Twisted-Pair) = シールド無しのより対線ケーブル。LAN 配線の主流
  • STP (Shielded) との違いは外部ノイズを遮断する金属シールドの有無
  • カテゴリ (CAT) で性能が決まる: CAT5e (1Gbps) / CAT6 (1G) / CAT6a (10G) / CAT7 (10G) / CAT8 (40G)
  • コネクタは RJ-45。ピン配列は T568A / T568B の 2 規格
  • PoE (Power over Ethernet) 対応カテゴリで、データと電源を 1 本のケーブルで給電可能

UTP とは

UTP (Unshielded Twisted-Pair) は、シールド (金属遮蔽) を持たないより対線を指します。一般家庭や企業 LAN 配線で最も普及しているケーブル形式で、皆さんが「LAN ケーブル」と呼ぶものはほぼ UTP です。

ツイストペアの構造

UTP は 2 本ずつ撚り合わせた銅線のペアを 4 組 (計 8 芯) 束ねて 1 本のケーブルにします。撚り合わせ (twist) には次の効果があります:

  • 2 本の電線が互いに発生するノイズを打ち消し合う(差動信号)
  • 外部からの電磁ノイズ (EMI) を相殺
  • ペアごとに撚りピッチを変えることでクロストークを軽減

UTP vs STP の比較

項目UTP (シールド無し)STP (シールド有り)
シールド無し金属箔 or 編組
ノイズ耐性標準高い (高ノイズ環境向け)
太さ・重量軽い・柔らかい太い・硬い・重い
価格安価高い
設置難易度容易シールドのアース接続が必要
用途オフィス・家庭 LAN工場・データセンター・医療施設

カテゴリと最大速度

カテゴリ最大速度帯域幅最大距離主な用途
CAT310 Mbps16 MHz100 m10BASE-T (旧式)
CAT5100 Mbps100 MHz100 m100BASE-TX (旧式)
CAT5e1 Gbps100 MHz100 m1000BASE-T (家庭向け定番)
CAT61 Gbps (10G 短距離)250 MHz100 m (1G) / 55 m (10G)オフィス LAN
CAT6a10 Gbps500 MHz100 mサーバルーム
CAT710 Gbps600 MHz100 mSTP/FTP のみ。実質 6a 推奨
CAT825-40 Gbps2000 MHz30 mデータセンター短距離

イーサネット規格と必要カテゴリ

規格速度必要 CAT
10BASE-T10 MbpsCAT3 以上
100BASE-TX100 MbpsCAT5 以上
1000BASE-T1 GbpsCAT5e 以上
2.5GBASE-T2.5 GbpsCAT5e 以上 (短距離) / CAT6 推奨
5GBASE-T5 GbpsCAT6 以上
10GBASE-T10 GbpsCAT6a 以上 (100m)
25GBASE-T / 40GBASE-T25/40 GbpsCAT8

RJ-45 コネクタとピン配列

UTP の終端には RJ-45 (8P8C) モジュラーコネクタが使われます。配線規格は 2 種類:

ピンT568AT568B信号 (1000BASE-T)
1白緑白橙BI_DA+
2BI_DA-
3白橙白緑BI_DB+
4BI_DC+
5白青白青BI_DC-
6BI_DB-
7白茶白茶BI_DD+
8BI_DD-

ストレートとクロス

  • ストレートケーブル: 両端とも T568B (または両端 T568A) - PC ⇔ スイッチ間
  • クロスケーブル: 一端 T568A、他端 T568B - PC ⇔ PC 直結 (古い時代)
  • 現代の機器は Auto MDI-X 機能でストレートでも自動補正

PoE (Power over Ethernet)

UTP の余剰ペアまたはデータペアに重畳して電源を給電する規格です。IP 電話、無線 AP、ネットワークカメラの電源配線を不要にできます。

規格最大電力用途例
PoE (802.3af)15.4 WIP 電話 / Wi-Fi AP
PoE+ (802.3at)30 WPTZ カメラ / 11ac AP
PoE++ Type 3 (802.3bt)60 W11ax AP / LED 照明
PoE++ Type 4 (802.3bt)90 Wシンクライアント / 大型タブレット

PoE++ (60W 以上) は CAT5e でも動作しますが、発熱とロス低減のためCAT6 以上推奨

STP / FTP のバリエーション

記号名称シールド構造
U/UTPUnshieldedシールド無し(UTP)
F/UTPFoiled全体を箔で巻く
S/UTPShielded全体を編組で巻く
U/FTPFoiled pairsペアごとに箔
F/FTPFoil+Foil pairs全体箔 + ペア箔
S/FTPShield+Foil pairs全体編組 + ペア箔(最強)

UTP の制限

  • 最大距離 100 m (1000BASE-T): 超えると信号減衰でリンク不安定
  • ノイズに弱い: 工場 / 高圧線近くは STP を検討
  • 盗聴可能性: シールドが無いため電磁波で漏洩しやすい
  • 長距離なら光ファイバー (10GBASE-SR/LR) に切替

FAQ

Q: CAT7 と CAT6a どちらを買うべき?
A: 国内の RJ-45 環境ではほぼ同じ性能で、CAT7 は STP 必須でアース必要。家庭/オフィスは CAT6a で十分

Q: CAT5e で 10 Gbps は出ないの?
A: 出ません。NBASE-T (2.5G/5G) なら CAT5e でもいけますが、10G は CAT6a 以上が必要です。

Q: T568A と T568B どちらを使うべき?
A: 機器側はどちらでも動作します。同じ建物内では統一することが重要。米国は B、欧州は A が主流。

編集
Post Share
子ページ

子ページはありません

同階層のページ
  1. STP(Shielded Twisted-Pair)
  2. UTP(Unshielded Twisted-Pair)

最近更新/作成されたページ