3.

OSI参照モデル

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本稿は OSI 参照モデルに関する記事です。OSI 参照モデルとは、ISO (国際標準化機構) が定めた通信プロトコルの機能を 7 つの階層に分けて整理した概念モデルで、ネットワーク学習の基礎として広く使われます。

各層・データ単位の詳細は子ページを参照してください。

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OSI参照モデルの基本

項目内容
策定ISO (国際標準化機構)
正式名Open Systems Interconnection reference model
目的異なるメーカ・機種の機器間でも相互接続できるよう、通信機能を階層化して標準化
階層数7 階層
主な用途通信プロトコルの理解・教育、トラブルシューティングの切り分け

7階層の概要

名称役割代表的なプロトコル/機器
7アプリケーション層ユーザに見える機能 (Web、メール等)HTTP、SMTP、FTP、DNS、SSH
6プレゼンテーション層データ形式・暗号化・文字コードTLS、ASCII、JPEG
5セッション層通信の開始/終了・同期NetBIOS、RPC
4トランスポート層端点間の信頼性・順序制御TCP、UDP
3ネットワーク層異ネットワーク間の経路選択 (ルーティング)IPv4、IPv6、ICMP、ルータ
2データリンク層同一セグメント内の伝送制御Ethernet、Wi-Fi、PPP、スイッチ
1物理層電気信号・光信号の物理的伝送ケーブル、コネクタ、リピータ、ハブ

覚え方

「物・デ・ネ・ト・セ・プ・ア (ぶつ・で・ね・と・せ・ぷ・あ)」のように、1 層から 7 層の頭文字で覚えるのが定番です。英語圏では「Please Do Not Throw Sausage Pizza Away」(Physical, Data link, Network, Transport, Session, Presentation, Application) で覚える方法も有名です。

OSI モデル と TCP/IP モデルの対応

OSITCP/IP (4階層)代表プロトコル
7 アプリケーションアプリケーション層HTTP、HTTPS、DNS、SMTP、SSH、FTP
6 プレゼンテーション
5 セッション
4 トランスポートトランスポート層TCP、UDP
3 ネットワークインターネット層IP、ICMP、ARP
2 データリンクネットワークインタフェース層Ethernet、Wi-Fi、PPP
1 物理

各層で使われるデータの単位 (PDU)

PDU 名
4 (トランスポート)セグメント (TCP) / データグラム (UDP)
3 (ネットワーク)パケット (IP データグラム)
2 (データリンク)フレーム
1 (物理)ビット

詳細は データの単位 PDU を参照してください。

各層を担当する機器

機器主な担当層役割
リピータ / ハブ1 (物理)信号の増幅・分配
L2 スイッチ2 (データリンク)MAC アドレスでフレーム転送
ルータ / L3 スイッチ3 (ネットワーク)IP でパケットを経路選択
L4 ファイアウォール / L4 LB4 (トランスポート)ポート単位の制御
L7 ファイアウォール / WAF / L7 LB7 (アプリケーション)HTTP 等のアプリ内容を見て判定

OSI モデルが今でも使われる理由

  • 現実のインターネットは TCP/IP モデルで動くが、機能を整理する概念モデルとして OSI は今でも教科書的に有用
  • レイヤ4 のロードバランサ」「レイヤ7 攻撃」のように、業界用語が OSI ベース
  • トラブルシュート時に「物理層 (ケーブル) は OK か」→「データリンクで MAC は見えるか」→「IP で疎通するか」と下から順に切り分けるのが定石

注意点

  • OSI モデルはあくまで参照モデルであり、現実のプロトコルがきれいに 7 層に分かれているわけではない
  • HTTPS のように TLS (層 6 相当) と HTTP (層 7) が一体になっているケースも多い
  • レイヤ 8」「レイヤ 9」など、業界スラングで政治・組織を指す冗談がある

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  1. 階層(レイヤ)
  2. データの単位 PDU(プロトコルデータユニット)
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  1. ネットワークの範囲と種類
  2. ネットワーク機器
  3. OSI参照モデル
  4. プロトコル
  5. ポート番号
  6. IPアドレス
  7. MACアドレス
  8. プロキシ