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LANケーブル配線の種類 完全ガイド(ストレート / クロス / Auto MDI-X / カテゴリ / 光ファイバとの違い)

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この記事の要点
  • LAN ケーブルの配線方式は大きくストレート結線クロス結線の 2 種類
  • ストレート: PC ↔ HUB / ルータなど異種機器の接続に使う一般的なケーブル
  • クロス: PC ↔ PC / HUB ↔ HUB など同種機器の直結に使う(送受信を入れ替える)
  • 現代の機器は Auto MDI-X 対応のため、どちらでも通信できることが多い
  • 配線規格(カテゴリ)と用途も別軸: Cat5e / Cat6 / Cat6A / Cat7 / Cat8、長距離は光ファイバ

配線の種類とは

ネットワーク機器を物理的に接続するケーブルには、大きく分けて銅線の LAN ケーブル(ツイストペア)光ファイバケーブルがあります。さらに LAN ケーブルは内部の結線方法によってストレートケーブルクロスケーブルに分かれ、それぞれ用途が違います。

ストレートケーブル

両端のコネクタの同じ位置のピン同士をそのまま結線したケーブルです。PC やサーバなどの端末側と、HUB / スイッチ / ルータのネットワーク機器側を繋ぐときに使います。

用途
PC ↔ HUB / スイッチオフィスの LAN 接続
PC ↔ ルータ家庭のインターネット接続
HUB ↔ ルータセグメント接続
サーバ ↔ スイッチデータセンター内

クロスケーブル

送信ペアと受信ペアを入れ替えて結線したケーブルです。同じ役割の機器同士(PC ↔ PC、HUB ↔ HUB など)を直結するときに使います。

用途
PC ↔ PCファイル転送用の臨時直結
HUB ↔ HUB(カスケード)古いリピータハブ同士
ルータ ↔ ルータWAN 側を直結する場面

Auto MDI-X (自動切替)

近年のスイッチや NIC は Auto MDI-X(自動極性反転)に対応しており、ストレートでもクロスでも自動判別して通信できます。1000BASE-T 以降では仕様としてサポートが必須なので、実務でクロスケーブルを意識する場面はほぼなくなりました。

状況注意点
古い 10/100BASE 機器同士の直結クロスが必要な場合あり
ギガビット (1000BASE-T) 以降ストレートで OK(Auto MDI-X)
シリアルコンソール接続RS-232C は別物。ロールオーバーケーブル / USB シリアル

カテゴリ別の規格

LAN ケーブルはカテゴリ(CAT)によって対応速度が変わります。

カテゴリ最大速度周波数主な用途
Cat5100Mbps100MHz旧 100BASE-TX。新規導入非推奨
Cat5e1Gbps100MHz家庭・SOHO で現役
Cat61Gbps(55m なら 10Gbps)250MHzオフィス標準
Cat6A10Gbps500MHz10GBASE-T を 100m 伝送
Cat710Gbps600MHzシールド付き。データセンター
Cat840Gbps2GHz30m 以内のサーバ間など

光ファイバとの使い分け

項目メタル (LAN)光ファイバ
距離最大 100m数百m~数十km
速度1~40Gbps10~400Gbps 以上
ノイズ耐性電磁ノイズに弱い強い
価格安い高い(部材・施工とも)
用途クライアント・短距離幹線・データセンター・WAN

結線方式(T568A / T568B)

RJ-45 コネクタへのピン割当には T568AT568B の 2 規格があります。両端を同じ規格にすればストレート、片方を A、もう片方を B にすればクロスケーブルになります。日本のオフィスでは T568B が主流。

選び方の指針

  • 家庭用ギガビット環境 → Cat5e または Cat6 のストレートで十分
  • オフィス新規配線 → 最低 Cat6A(10GBASE-T 対応 + 将来性)
  • サーバ間・10G 以上 → Cat6A / Cat7 / Cat8 または光ファイバ
  • 長距離 100m 超 → 光ファイバ一択
  • 古い機器の直結 → 念のためクロスを 1 本確保しておくと安心

ケーブル選定の基準

業務で配線を選ぶときの基本的な観点を整理します。

観点確認ポイント
必要速度機器側のポート速度(1G / 2.5G / 10G)と帯域要件
距離100m を超える場合は光ファイバ。50m 以内なら Cat6 / Cat6A で十分
環境強電磁波(工場・モーター近辺)なら STP / FTP のシールド付き
取り回し細径・スリムカテゴリ品はラックの裏配線が楽。ただし最高速度はやや落ちる
将来性新規敷設は Cat6A 以上を推奨(10G への移行が容易)
PoE 対応給電する場合は太径の AWG(24AWG 以上)を選ぶと電圧降下が少ない

PoE(Power over Ethernet)

ネットワーク機器に LAN ケーブル経由で電力を供給する規格です。IP カメラ・無線 AP・VoIP 電話などで広く使われます。

規格給電電力(最大)用途例
IEEE 802.3af(PoE)約 13WIP 電話
IEEE 802.3at(PoE+)約 25W無線 AP / 高機能 IP カメラ
IEEE 802.3bt(PoE++)約 60W / 90WPTZ カメラ / LED 照明 / 薄型 PC

市販で間違えやすい表記

  • 「LAN ストレートケーブル」と書かれていれば普通のストレート。明記がなければストレート品が一般的
  • 「クロスケーブル」「クロスオーバーケーブル」と書かれているものだけが結線違い
  • 「Cat6 準拠」「Cat6 対応」は厳密な認証品ではない場合がある。重要回線は認証ロゴのあるものを選ぶ
  • 「フラットケーブル」は薄くて隙間に通せるが、ノイズに弱い場面あり。長距離 / 高速 / PoE 用途は丸ケーブル推奨

シールド有無 (UTP / STP)

種類意味用途
UTP(Unshielded Twisted Pair)シールドなしのツイストペア一般的なオフィス / 家庭
STP / FTP / SFTPシールド付きツイストペア工場 / 医療機器 / 強電磁波環境

STP は接地(アース)処理が必要で、施工がやや難しい点に注意。家庭用途では UTP で十分です。

ループバックケーブル

RJ-45 コネクタ内で送信ピンを受信ピンに折り返した特殊ケーブルです。ネットワーク機器の自己診断、スイッチポートのテスト、リンクアップ確認などで利用します。製品テストの場面で目にすることがあり、自作も可能ですが安価に市販されています。本番回線では絶対に使用しないこと。

光ファイバの種類(補足)

種別距離典型用途
マルチモード(OM3 / OM4 / OM5)数百mデータセンター内 / ビル内幹線
シングルモード(OS2)数km~数十kmキャリア網 / 長距離 WAN

関連

  • ケーブル — 親カテゴリ
  • RJ-45 / モジュラージャック / パッチパネル
  • Auto MDI-X / オートネゴシエーション
  • 10/100/1000BASE-T — Ethernet 規格
  • 光ファイバ / SFP / SFP+
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