| この記事の要点 |
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概要
WebP(ウェッピー、拡張子 .webp)は、Google が 2010 年 9 月に発表した Web 向けの汎用画像フォーマットです。動画コーデック VP8(後に VP9 ベースの WebP 2 も検討された)を画像 1 枚に応用したのが起源で、「Web のために最適化された画像形式」として登場しました。
WebP の最大の強みは、JPEG・PNG・GIF アニメといった従来 3 形式の役割を 1 つでカバーできる点です。具体的には次の 4 モードを単一拡張子で扱います。
- 非可逆(lossy)— JPEG 相当だが約 25〜35% 小さい
- 可逆(lossless)— PNG 相当だが約 26% 小さい
- 透過(アルファチャンネル)— PNG の代替
- アニメーション — GIF の代替、フルカラー対応
採用が広がった大きな転換点は 2020 年の Safari 14(macOS Big Sur、iOS 14)対応です。これによりモダンブラウザほぼすべてで使えるようになり、Core Web Vitals(LCP 改善)の文脈で Web 高速化の標準ツールとなりました。
内部構造とマジックナンバー
WebP は RIFF(Resource Interchange File Format)コンテナを採用しており、AVI や WAV と同じ系統のチャンク構造を持ちます。
| オフセット | 値(HEX) | 意味 |
|---|---|---|
| 0x00–0x03 | 52 49 46 46 | "RIFF"(ASCII) |
| 0x04–0x07 | ファイルサイズ-8 | 32bit LE |
| 0x08–0x0B | 57 45 42 50 | "WEBP"(ASCII) |
| 0x0C–0x0F | 56 50 38 20 | "VP8 "(非可逆) |
| 同上 | 56 50 38 4C | "VP8L"(可逆) |
| 同上 | 56 50 38 58 | "VP8X"(拡張:アニメ/透過/メタデータ) |
「VP8X」チャンクが先頭にある場合は、ICCP(カラープロファイル)、ALPH(アルファ)、ANIM(アニメーション)、EXIF、XMP などの追加チャンクが続く拡張ファイルです。
主な用途
- Web サイトの画像配信(特に LCP 対策、ページ表示高速化)
- ECサイトの商品画像(軽量化で離脱率を下げる)
- ニュース・メディアサイトの記事画像
- SNS シェア用のサムネイル
- 透過 PNG の置き換え(ロゴ、UI 部品)
- 軽量なアニメーション(GIF より圧倒的に小さく、フルカラー)
- CDN 経由の自動配信(Cloudflare Polish、ImageKit、Cloudinary など)
関連形式との比較
| 項目 | WebP | JPEG | PNG | GIF | AVIF |
|---|---|---|---|---|---|
| 開発 | Google 2010 | JPEG 委員会 1992 | W3C 1996 | CompuServe 1987 | AOMedia 2019 |
| 非可逆 | ○ | ○ | × | × | ○ |
| 可逆 | ○ | × | ○ | ○(256 色) | ○ |
| 透過 | ○ | × | ○ | ○(1bit) | ○ |
| アニメ | ○ | × | ×(APNG 例外) | ○ | ○ |
| ファイルサイズ | 小 | 中 | 大 | 大 | 最小 |
| ブラウザ対応 | Safari 14+ 含めほぼ全て | 全環境 | 全環境 | 全環境 | Chrome 85+/Safari 16+ |
| エンコード速度 | 速い | 非常に速い | 速い | 速い | 遅い |
編集・閲覧ツール
- cwebp / dwebp:Google 公式の CLI。
cwebp -q 80 input.jpg -o output.webp - Squoosh:Google が提供する Web 版変換ツール(GUI、ブラウザ完結)
- ImageMagick:
magick input.png output.webpで一括変換 - Photoshop 23.2 以降:プラグインなしで保存可能
- GIMP 2.10 以降:標準で読み書き対応
- Sharp(Node.js):高速な画像処理ライブラリ。Next.js / Nuxt の画像最適化に使われる
- ブラウザ:Chrome、Firefox、Edge、Safari 14+ で直接表示可能
注意点・落とし穴
- IE 11 完全非対応:レガシー要件がある場合は
<picture>でフォールバックを必ず用意 - OS の標準アプリで開けない場合あり:Windows のフォトアプリは対応するが、古い macOS プレビュー(Mojave 以前)は非対応
- EXIF 情報が失われやすい:変換ツールによっては撮影日時・位置情報を落とすので、写真の管理用途には注意
- 過剰圧縮の罠:品質 50 以下にすると JPEG より目立つブロックノイズが出る。Web 配信なら 75〜85 程度が無難
- SEO への影響:Google 画像検索は WebP をインデックスするが、ソーシャル OGP では JPEG/PNG を要求するプラットフォームが残るので注意
- サーバー設定:MIME タイプを
image/webpに設定しないと一部 CDN/サーバーで配信されない
典型的なフォールバック例:
<picture>
<source srcset="hero.webp" type="image/webp">
<img src="hero.jpg" alt="ヒーロー画像">
</picture>
関連リンク
- 画像形式(親カテゴリ)
- ファイル拡張子とは
- JPEG(.jpg / .jpeg)
- PNG(.png)
- GIF(.gif)
- AVIF(.avif)
- 次世代フォーマットでの画像の配信
- アニメーション コンテンツでの動画フォーマットの使用
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