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ページ更新者:atom
更新日時:2026-06-29 13:32:11

タイトル: ワークシェアリングと中心ファイル
SEOタイトル: Revit ワークシェアリング徹底解説|ワークセット・セントラルファイル・同期(SWC)・クラウド共同作業

Revit · 09

ワークシェアリングと中心ファイル

1 つの建物モデルを複数人で同時に編集するための仕組み。中心ファイル(セントラル)と各自のローカルファイル、ワークセット、同期(SWC)という基本構造を整理します。

この記事の要点

  • ワークシェアリングは 1 つのモデルを複数人で同時編集する仕組み。有効化すると「中心ファイル」と各自の「ローカルファイル」に分かれる
  • 編集対象はワークセットという単位でグループ化し、所有権を管理する
  • 変更を反映するには中央と同期(SWC)を行い、自分の変更を送信し、他者の変更を受信する
  • 個別要素を編集すると自動的に要素の借用が発生し、同期するまで他者はその要素を編集できない
  • クラウドワークシェアリングを使うと、ファイルサーバーを介さずインターネット経由で共同作業できる

本記事は Revit カテゴリの一部です。1 つの建物モデルを複数の設計者が同時に編集するには、Revit の「ワークシェアリング(Worksharing)」機能を使います。その基本構造と運用上の注意点を解説します。

1有効化と中心ファイル

新規モデルでは初期状態でワークシェアリングは無効です。「コラボレート」タブの「コラボレーション」を実行するとワークシェアリングが有効になり、そのファイルが中心ファイル(セントラルファイル)になります。中心ファイルはモデルの正本であり、全員の変更が集約される場所です。

各設計者は中心ファイルを直接編集するのではなく、自分の PC にコピーしたローカルファイルを編集します。ローカルファイルを開く際は「新しいローカルを作成」にチェックを入れ、中心ファイルから最新の複製を作ります。

中心ファイルの扱いの原則
中心ファイルを直接開いて作業するのは原則禁止。破損や排他ロックの原因になるため、必ずローカル経由で作業する。

2ワークセットによる権限管理

ワークセット(Workset)は、要素をグループ化して所有権を管理する単位です。ワークシェアリングを有効化すると、既定で「ワークセット 1(モデル要素用)」と「共有レベルとグリッド」が自動生成されます。実務では「意匠」「構造」「設備」「外構」などの分担に合わせてワークセットを追加します。Revit は内部的に 4 種類のワークセット(ユーザー作成・ファミリ・プロジェクト基準・ビュー)を管理しますが、設計者が日常的に意識するのは「ユーザー作成ワークセット」です。

アクティブワークセット新規配置する要素が所属する
所有権「編集可能」でワークセットを専有
表示制御表示/非表示でパフォーマンス確保

所有権はワークセット単位で「編集可能」に設定するとその設計者が全体を専有しますが、粒度が粗いため、通常は次の「要素の借用」を主に使います。

3同期(SWC)と要素の借用

個々の要素を編集すると、Revit はその要素を自動的に借用(Borrowing)します。借用中の要素は、自分が中央と同期(SWC)を実行して中心ファイルへ返却するまで、他の設計者は編集できません。編集要求が衝突した場合は「編集要求(Editing Requests)」がやり取りされ、所有者が許可すると権限が移ります。

「中央と同期(Synchronize With Central)」は、次の 3 つを一度に行います。

1変更を送信
2他者の変更を受信
3借用要素を解放
こまめな同期が衝突を防ぐ

同期は目安として 1〜2 時間ごとに行うのが、衝突や手戻りを減らすコツです。同期前には「保存」ではなく必ず SWC を使う点に注意してください。

4編集要求と衝突の解決

複数人が同時に作業すると、ある設計者が借用している要素を別の設計者が編集しようとする「衝突」が起こります。このとき Revit は自動で編集要求(Editing Request)を発行し、要素の所有者へ通知します。所有者が「許可」すれば権限が移り、要求した側がその要素を編集できるようになります。

衝突を減らすには、次のような運用ルールが有効です。

  • 分担範囲をワークセットや平面位置で明確に分ける。
  • こまめに中央と同期して借用を早めに解放する。
  • 他人が作業中のグリッドやレベルなど「全員が触る基準要素」を不用意に動かさない。

とくにグリッド・レベルは 1 人が動かすと全員に影響するため、変更担当を 1 名に絞るのが定石です。

5クラウドワークシェアリング

従来のワークシェアリングは社内ファイルサーバー上の中心ファイルを共有する方式ですが、遠隔拠点や社外との協業では遅延や排他ロックが課題になります。これを解決するのが Autodesk Docs / BIM Collaborate(旧 BIM 360)を使った「クラウドワークシェアリング」です。中心ファイルをクラウドに保管し、インターネット経由で同期するため、場所を問わず共同作業ができます。

クラウド化すると、Revit 上の「コラボレート」タブからクラウドモデルへ発行でき、ブラウザでのモデル閲覧や課題管理(Issue)も利用できます。回線品質やライセンス契約に依存する点は事前に確認しておきましょう。

6運用フローと注意点

ワークシェアリングを安全に回すための、典型的な 1 日の流れは次の通りです。

中心ファイルから「新しいローカルを作成」して当日の作業用ローカルを用意する。前日のローカルは原則使い回さない。

作業中

アクティブワークセットを自分の担当に切り替えてから配置・編集する。1〜2 時間ごとに中央と同期する。

退社前

必ず中央と同期し、借用していた要素をすべて解放する。借用したまま帰ると翌日まで他者が編集できない。

注意点として、中心ファイルそのものを直接開いて編集・上書き保存することは厳禁です。誤って開いてしまった場合は変更を保存せずに閉じ、必ずローカル経由で作業します。また、中心ファイルの移動・改名はリンク切れの原因になるため、確立した手順(中心ファイルとして保存し直す)に従って行います。

「借用」と「同期」は排他制御そのもの

ワークシェアリングの仕組みは、複数人が同じデータを同時に触るときの競合をどう防ぐかという、共有データ管理の典型的な課題への解です。要素の借用は「編集中はその対象をロックする」考え方であり、中央と同期は「自分の変更を反映し、他者の変更を取り込む」やり取りです。誰がいつ何を変更したかが中心ファイルに集約されるため、全員の作業が一貫した 1 つのモデルへまとまります。

ローカル編集=借用
SWC送信・受信
中心正本に集約

この「ロックして編集し、まとめて反映する」流れを理解しておくと、衝突が起きたときに何が起きているのかが見えるようになります。

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