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ページ更新者:atom
更新日時:2026-06-29 13:18:53

タイトル: 荷重と力の流れ
SEOタイトル: 荷重と力の流れとは|固定・積載・積雪・風・地震荷重と荷重経路

構造・材料・設備 · 04

建物にかかる力は、どこをどう通って地面へ届くか

建物は自分の重さに加え、人・家具・雪・風・地震などさまざまな力を受けています。これらをまとめて荷重と呼びます。荷重の種類と、それが建物の中をどう流れていくかという「力の道筋」を、計算抜きでイメージできるように整理します。

この記事の要点

  • 荷重には固定・積載・積雪・風・地震がある
  • 常にかかる荷重(固定・積載)と、ときどきかかる荷重(積雪・風・地震)に分けて考える
  • 荷重は床 → 梁 → 柱 → 基礎 → 地盤という経路で下へ流れる
  • 地震・風は横方向の力(水平力)で、耐力壁などがこれに抵抗する
  • 力の流れがわかると、各部材がなぜそこにあるのかが読み取れる(計算には踏み込まない)

構造設計とは、建物が受けるさまざまな荷重を安全に地盤まで伝える仕組みを作ることだと言えます。この記事は 構造・材料・設備 カテゴリの一部として、荷重の種類と、それが建物の中をどう流れていくかという概念を整理します。数値の計算には踏み込まず、力の道筋をイメージできることを目標にします。

1荷重の種類

建物に働く力(荷重)は、性質によって次のように分けられます。

荷重内容かかり方
固定荷重建物自体の重さ(柱・梁・床・壁・仕上げ・設備など動かないものの重さ)常時
積載荷重人・家具・什器など、後から載るものの重さ常時(用途で想定値が変わる)
積雪荷重屋根に積もる雪の重さ一時的(地域差が大きい)
風荷重風が壁や屋根を押す・引く力一時的(横方向が主体)
地震荷重地震の揺れによって生じる力一時的(横方向が主体)

固定荷重と積載荷重は上から下へかかる鉛直方向の力が中心です。一方、風荷重と地震荷重は横方向に働く水平力が中心で、建物を倒そう・ねじろうとする点で性質が異なります。積雪荷重は地域によって想定する量が大きく異なり、雪の多い地域では設計上重要な荷重になります。

2常時かかる荷重と一時的な荷重

荷重は「いつもかかるもの」と「ときどき大きくかかるもの」に分けて考えると整理しやすくなります。

○ 常時の荷重
固定荷重と積載荷重。建物がある限りかかり続ける。積載は用途(倉庫・店舗など)で想定値が変わる
△ 一時的な荷重
積雪・風・地震。いつもではないが、起きたときに大きな力となる

設計ではこれらを単独だけでなく、起こりうる組み合わせ(たとえば地震と積雪が同時に起きる状況など)も想定して安全性を確認します。

3力の流れ(荷重経路)

鉛直方向の荷重は、おおむね次の順に下へ伝わっていきます。この一連の道筋を荷重経路といいます。

1
2
3
4基礎
5地盤

床(スラブ)が人・家具・自重を受け止め、梁が床から伝わった力を両端の柱へ渡し、柱が各階の梁と上階からの力を集めて下へ伝え、基礎が柱からの力を広い面で地盤に伝えます。力が途切れなく地盤まで流れる経路が確保されていることが、建物の安全の基本です。どこかで経路が途切れたり、無理に遠回りしたりすると、その部分に力が集中して弱点になります。階を下るほど上のすべての階の重さが積み重なるため、下階の柱は上階の柱より大きな力を負担します。

4水平力への抵抗

地震や風による横方向の力は、各階の床(水平面)がいったん受けて建物全体に分配し、耐力壁や筋かい、ラーメンの柱・梁がそれに抵抗して基礎へ伝えます。鉛直荷重の経路とは別に、水平力を流す経路も必要だという点が重要です。耐力壁の配置が平面的に偏っていると、水平力に対して建物がねじれやすくなり、特定の部分に力が集中します。そのため、水平力に抵抗する要素をバランスよく配置することが求められます。耐力壁については 主要構造部 も参照してください。

5長期と短期という考え方

荷重を扱う際には、それがどれくらいの期間かかり続けるかという視点もあります。

長期

固定荷重や積載荷重のように、長く(あるいは常に)かかり続ける状態。

短期

地震や強風のように、短時間だけ大きくかかる状態。

同じ部材でも、長く緩やかに力がかかる場合と、瞬間的に強い力がかかる場合とでは、想定すべき安全の度合いが変わります。計算には踏み込みませんが、「常時の重さ」と「いざというときの力」を分けて考えるという発想は、力の流れを理解するうえで役立ちます。

力の流れとBIM・データ

BIMモデルそのものは構造計算を行うわけではありませんが、部材の配置・断面・材質といった情報を持っているため、構造解析ソフトへ受け渡すデータの基礎になります。BIMモデルから構造解析用のモデル(部材を線・面に置き換えた解析モデル)を作る連携も行われます。力の流れを理解しておくと、モデル上で「なぜここに梁や耐力壁があるのか」「なぜ下階の柱が太いのか」を読み解けるようになり、データの妥当性チェックにも役立ちます。

力を受け持つ柱・梁の役割は 主要構造部 を、最後に力を受け止める 基礎の種類 も合わせて読むと、力の道筋が一本につながります。

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